578 名前: 風と木の名無しさん 04/10/21 18:48:04
ID:f7csj6l9 流れぶった切り御免なさい。 「名はなんというんだ?」 ふと、彼が問うてきた。日/本は普段決して聞くことのないその問いに、声を上げて驚いた。 「な、なんで!?」 「…知りたいからに決まっているだろう」 「えっ…それは… …言えない」 当然である。名前とは、みだりに他人に教えるものではない。 それでも、日/本の中には、彼にならば…という淡い想いがあった。 もしかして、彼も自分を想ってくれていたのだろうか、これは、もしかして…と、淡い期待が日/本の中に生まれる。 「何故?」 しかし、返ってきたのはきょとんとした彼の、不思議そうな言葉だった。 「それは…その」 「その?」 そうだった…、彼の国では名を教えることは禁忌ではない。寧ろ相手を知るために当然のことだ。 勝手な勘違いだったと、日/本は俯いた。恥ずかしさに顔が染まる。 そんな日/本を見て、中/国は笑みを浮かべた。 「……名は…たった一人、伴侶にしか…教えちゃいけないから…」 彼は益々笑みを深くして、真っ赤になって俯いている日/本の耳元に唇を寄せる。 「だから、求婚しているんだよ。…名を、教えてくれ」 古代の日/本では、相手の名を尋ねる=求婚の意だった。 というようなことを本で見て頭の中に薔薇色の風が…(´д`*) …中国では普通に相手に名前教えてたよね…?(字等だったかもしれないけど) |